腕の見せどころ
こんにちは。蔵人の山下です。
今日は、野海棠を醸す木樽蒸留機についてお話しします。
木樽蒸留機は、通常の蒸留機と違い、木の板を竹のタガで締めた構造の為、 機密性があまり良くありません。
その為、蒸留中に余分なガスが木の隙間から抜けるので、 角がなく優しい味わいの丸い焼酎が出来るのが特徴です。
ただし、木の隙間からは、アルコールも抜けてしまうため、 通常の蒸留機で醸した原酒とすると、2,3度低いアルコール度数に
なってしまいます。
写真の液面にプカプカ浮いているのは、温度計と酒精計です。
酒精計とは、アルコール度数を計る浮標の事を言い、これで蒸留中の原酒が 何度あるかを見て、また、原酒の香りと味を見て蒸留のやめ時を判断します。
これは、蒸留担当者の腕の見せどころになります。
お客様が喜んでくれる様にと、毎日、目を輝かせながら蒸留を行なっている 蔵人を見に、近くにお越しの際は、是非足を運んで下さい。